熱い視線

これは　二年ほど前のお話です。   私が自宅から出た瞬間　何か視線を 感じたんです。　 見ると　ランドセルを背負った男の子 でした。   道で立ち止まって　私の方を見ていたのです。 少し距離が有ったので　そのまま私が 歩いて行こうとすると　男の子が やって来て　　『こんにちは』と 声を掛けて来たのです。   そして『どこに行くんですか？』と 言って来たのです。 まさか　声を掛けて来るとは思ってなかった ので　ちょっとびっくりしたんですが 『お買い物よ』と言って　『何年生？』 って聞いてみたら　『3年生です』と。   そしてそのまま男の子は私と並ぶように 一緒に歩いて付いて来たのです。 で私は『僕はどこに行くの？』 と聞いたら『これから塾なんです』と 背中にはランドセル、 片手には大きな布地のバックを 重そうに持っていました。   私は男の子に思わず『大変だね』って 言ったら　男の子は『はい、何かと 大変なんです』と　そして　少し ため息をついていました。   そして『僕　あそこの○○号室に住んで いるんです』と言うような個人情報まで 話して50メーターほど歩いたところで 塾に向かって行きました。　   別れ際　私が『頑張ってね』って言うと 『はい』といって　布地のバックを 引きずるように歩いて行ったのが 印象的で今でも思い出すほどです。   男の子はジャニーズジュニアでも入れ そうなくらいのイケメン君でした。   小学生の今から　女性に声を普通に 掛けれるなんて　将来が楽しみな子 だわ〜と思うのと同時に　男の子と 一緒に歩いただけでも　緊張してる 私。　　　 男性に声掛けなれてないから　 免疫がないんだと気が付いたひととき でも有りました〜。                            

2018/04/17 20:01